【ポトス】育てやすい観葉植物「魅力・育て方・品種」のお話

園芸初心者の人の場合、観葉植物に興味はあるものの、品種が多すぎてどれを選んだら良いか迷ってしまうことも少なくありません。上手く育てられず枯らしてしまうのではないか、そんな不安があると、植物の購入に二の足を踏んでしまうのではないでしょうか。

一方で、そうした不安を持つ人は、すでに植物を大切に育てたいという心を持っている人だとも言えます。そうした気持ちさえあれば、実に簡単に育てられる植物がポトスです。

難しい管理をする必要がなく、丈夫ですくすくと育つポトスは、園芸初心者から上級者まで幅広い人に親しまれる植物です。様々な部屋の雰囲気、暮らしのスタイルに合う魅力溢れるポトスを、お部屋に迎え入れてみてはいかがでしょうか。

育てやすい植物の条件

植物のお世話というと、どういった作業が思い浮かぶでしょうか。水やりや日照の管理、植替え、施肥などを想像する人が多いかもしれません。

植物を育てることに慣れていないと、そうした一連の管理が上手くできないことで、植物が枯れてしまうのではないかと必要以上に不安になってしまう人も少なくありません。

もちろんそうしたお世話がまったくなされなければ、いつか植物は枯れてしまいますが、管理をする程度、つまりどれくらい手をかける必要があるかは、植物によって大きく異なります。

例えば、ここでとりあげるポトスは、手をかけなくても、比較的簡単に育てることができる、育てやすい植物です。

育てやすい植物の条件には主に次の3つが挙げられます。まず1つ目が水やりのしやすさ、2つ目が置き場所に融通が利く、3つ目が病気や害虫に強い丈夫な性質、この3つを満たす植物が育てやすい植物だと言えるでしょう。

そして、ポトスは見事にこれらの条件を満たした植物です。さらに、そうした条件を満たした植物のなかでも、ポトスは群を抜いて育てやすい植物に分類されるでしょう。

○育てやすい植物の3箇条
1.水やりが簡単
2.置き場所を選ばない
3.病害虫に強く、丈夫

ポトスについて

ポトスはサトイモ科の植物であり、ソロモン諸島が原産です。ソロモン諸島の気候は、一年を通じて高温多湿な熱帯雨林気候であるため、寒暖差があまりなく、常に温暖な環境です。したがって、ポトスは暑さに強く、湿気を好む性質があります。

ポトスはつる性の植物であり、原産地では木に着生して巻きついたり這い上がったりして育つのが特徴です。葉は卵形であり、角度によっては細長いハート型に見えるものもあります。

葉には光沢があり、白や黄色の斑(ふ)や縞が入るものや、全体が緑色のものなど様々です。葉の美しさがポトスの最大の特徴とも言えるかもしれません。

一般的に日本で流通している観葉植物としてのポトスの葉は幼葉であり、原産地や温室等で地植えにしているポトスでは、葉に切れ込みが生じる成葉となることも少なくありません。

加えて、園芸の分野ではポトスと呼ばれますが、ポトスというのはそもそもかつての属名であり、現在はエピプレムヌム属に分類されていて、黄金葛(おうごんかずら)という和名があります。

高温多湿である日本の夏の環境はポトスに適していて、さらに比較的簡単に栽培でき、様々な品種を楽しめることからも観葉植物としてのポトスは高いと言えます。

また、あまり太陽光が入らないような屋内でも育てることができ、耐暑性に比べれば耐寒性は劣りますが、寒さに著しく弱いわけではないため、一年を通して管理が楽な植物です。

様々な公共施設や商業施設、クリニック等でポトスが置かれていることからも、ポトスがあらゆる環境下で育ち、空間に緑を添える役割を果たしていることがわかります。

○ポトスはつる性の着生植物。
○葉に光沢があり、斑や縞の模様が入るものも。
○耐暑性が高く、多湿を好む。
○日陰でも育つ。

ポトスのお洒落な魅力

ポトスの魅力は何と言ってもその育てやすさですが、しかし、育てやすいだけではこれほど多くの人に愛され、育てられる植物にはなり得なかったかもしれません。育てやすさにも劣らない、ポトスの最大の魅力は、その葉の美しさです。

ポトスの葉には革質と呼ばれる独特の光沢があり、指で触れると「キュッキュッ」という手触りがあります。その質感は発生したばかりの新芽に特に顕著であり、美しいみずみずしさが感じられるでしょう。

また、品種によって様々な葉の模様を楽しめるのもポトスの魅力です。斑や縞の入り方は不規則であり、1つの鉢で様々な表情が楽しめます。

水を溜めたコップに、白や黄色のインクを垂らしたときや、コーヒーにミルクを注いだときの、浮遊するような色の広がりを葉に見つけられるのも、ポトスの魅力です。

加えて、ポトスはつる性の植物であるため、その性質を活かした多様な仕立て方を楽しむこともできます。鉢からつるを垂らしただけでも十分魅力的ですし、鉢を棚の高い位置に置いたり、天井などにフックを取りつけ、ハンギングにしたりするのも素敵です。

さらに、ポトスのつるが這い上がろうとする性質を利用し、タワー状に仕立てることもできます。生育環境によっても異なりますが、一般的に、ポトスは上に向けて誘引するほど葉が大きく生長する特徴があります。

したがって、大きな葉を楽しみたい場合はポトスタワーにして空間のアイキャッチのような役割にしたり、小ぶりな愛らしさを眺めたい人はつるを下に垂らすようにして育て、インテリアにアクセントを加えるのも一つかもしれません。

このように、空間の雰囲気に合わせてポトスの葉色や仕立て方を選ぶことができ、部屋に彩りやみずみずしさを与えてくれるのもポトスの魅力です。

育てやすさとお洒落な植物の魅力を兼ね備えている点が、ポトスが人気の理由ではないでしょうか。

○光沢がある革質の葉が美しい。
○斑や縞など、様々な模様が楽しめる。
○タワー、ハンギングなど、雰囲気の異なる鑑賞方法を作り出せる。
○つるを上方向へ誘引すると葉が大きく育つ。
○つるを下方向へ誘引すると、小ぶりな葉の姿をとどめられる。

ポトスの育て方

ポトスは非常に育てやすい植物ですが、元気に育てるために大切な管理のポイントを紹介します。

水やり

水を好む植物であるため、週に一度ほど、鉢の土が乾いてきたら鉢底穴から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えます。ただ、生育環境によって鉢土の乾き具合は異なるため、週に何回などという目安はそれほど重要ではありません。

鉢土の表面を触ったり、土に指を挿し入れてみたりして、土が指の第一関節くらいまで乾いていたら水やりの適期でしょう。

また、ポトスは水が欲しくなると葉をしょんぼりと垂らし、合図をします。ただ、これは水切れをしているサインでもあるため、毎回それを目安に水やりをするのはおすすめできません。

ポトスが葉を垂らすのは、必ず水やりをしなくてはいけないタイミングだと捉え、それよりも早い段階の水やりを心がけた方がポトスへの負担は少なくて済みます。

ただ、ポトスは多少の水切れや過湿で枯れることはほとんどない、丈夫な植物です。したがって、水やりにそれほど神経質になる必要はないでしょう。

鉢土が乾きやすい夏を中心とした、春から秋の時季は土が乾燥しすぎないよう注意し、反対に鉢土が乾きにくい冬季は、少々乾かし気味に育てることがポイントです。

ポトスは耐暑性に比べると耐寒性が低いため、冬場の水やりは株を冷やすことにもつながり得ます。したがって、冬場の水やりは夏場よりも控えることが大切です。

霧吹き 

鉢土に直接水を与える他、霧吹きによってポトスの水分を補うことも効果的です。ポトスは多湿の環境を好むため、一年を通じて霧吹きをしても問題ありません。特に、水やりの回数が減り、湿度が低下しやすい冬場の霧吹きをポトスは喜ぶでしょう。

霧吹きなどで植物に水分を与えることを葉水と呼び、この葉水は植物に病害虫が発生することを防ぐ効果もあります。ポトスは病害虫に強い植物ではありますが、葉水を行っておくことでさらに安心して育てることができます。

加えて、霧吹きによって葉に埃などが積もることも防げます。ポトスの美しい葉の光沢を十分に味わうためにも、葉水は有効です。

インテリア性の高い霧吹きや、香水の瓶のような霧吹きも売られているため、好みや部屋の雰囲気に合わせて霧吹きなどの園芸小物を選択できるのも、自宅で観葉植物を育てる魅力と言えます。

管理場所(日照と温度)

ポトスは柔らかな日差しを好む植物です。したがって、一年を通じてレースのカーテン越しの光に当てることが適しています。特に生育が活発な春や夏はできるだけ光が当たる所で管理すると良いでしょう。

温度が下がり、太陽光がそれほどきつく感じられない冬場などは、窓辺にポトスを置き、直接日に当てても問題ありませんが、葉やけを起こしたり、葉が萎れるようであれば光が強すぎですので、必要に応じて遮光します。

また、春から秋であれば、必ずしも室内で育てなければならないわけではありません。ベランダなど、屋外で管理することも可能です。ただ、そうした場合は、半日陰と呼ばれる、午前中は日が当たり午後には日陰になるような環境や、一日を通して明るい日陰の場所にポトスを置くと良いでしょう。

加えて、暖かい季節を屋外で過ごしたポトスも、冬には室内に取り込み、外の厳しい寒さに当たらないように管理します。

こうした日照条件を好むポトスですが、一方で、室内のあまり明るくない所でも育てることが可能な耐陰性のある植物でもあります。明るい場所を確保できなくても、それほど神経質にならず、気持ちにゆとりを持って育てても、ポトスが突然枯れてしまうようなことはほとんどありません。

ただ、極端に光が不足すると、葉と葉の間のつるの部分が不格好に伸びてしまう徒長が生じたり、鮮やかな斑や縞といった模様が消えてしまうこともあるため、時々日光浴をさせる感覚で、明るい所へ置いてやると良いでしょう。

その際、暗い所から直射日光が当たる所に突然置くと、株が驚いて葉焼けを起こしてしまいかねないので、柔らかな光が当たる所に置くようにしましょう。

室内でポトスを冬越しさせる際、暖房の風が直接当たらない所にポトスを置くことも大切です。また、寒すぎる環境は苦手ですが、5度以上ある室内であれば耐えることが可能です。

ポトスの置き場や管理環境に不安があるときは、育てる人の心地良さを目安にすると良いでしょう。人が心地良い環境がポトスにも心地良いと考えて差し支えありません。育てる人の環境にそっと身を寄せてくれるのも、ポトスの愛らしさです。

植替え

植替えと聞くと、園芸に不慣れな人によっては不安に思うかもしれませんが、ポトスは丈夫な植物であるため、植替えの成功率も高く、それほど難しく考える必要はありません。

植替えが簡単なポトスで作業に慣れることで、今後、少々繊細な植物を育てたり植え替えたりする練習にもなります。

ポトスの植え替え作業の適期は、5月中旬から8月の暖かい時期であり、ポトスの生育旺盛期です。年に1回を目安に、生長に応じて、現状よりも一回りから二回り大きな鉢に植え替えます。

毎年植替えをしなくても、直ちに枯れるということはありませんが、ポトスが窮屈な思いをしないよう、2~3年ほどに1回は植え替えた方が良いでしょう。植替えに使用する土は、市販の観葉植物用土で差し支えありません。

植替えは一般的に植物に大きな負担がかかる作業です。しかし、大きく育つ植物を小さい鉢のまま育てたり、古い土のまま育てたりすることは避けなくてはなりません。したがって、株への負担をできるだけ最小限にとどめ、生長に合った大きさの鉢に植え替えることが大切です。

一方で、ポトスは丈夫で、根の発生も活発な植物であるため、作業の適期を合わせるなど、基本的な条件を満たせば、植替えによって枯らしてしまうことはあまりないでしょう。

加えて、活力剤であるメネデールを使用することで、植替えの成功率をさらに高める効果が期待できます。少しでもリスクを減らしたい人は使用を検討するのも一つです。

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切り戻し(剪定)

つる性の植物であり、枝がないポトスですが、必要に応じて切り戻しを行うことで草姿を整えることができます。切り戻しを行う適期は、植替え作業の適期と同時期である5~8月頃です。植替えと併せて、適宜、切り戻しも行うと良いでしょう。

長く伸びすぎてバランスが悪くなったつるや、下葉が落ち、つるだけになった部分がある場合には、切り戻しを行うことで見映えを改善することができます。また、切り戻しによって、活き活きとした新芽の発生を促す効果もあります。

切り戻しによって脇芽を増やすことも可能であるため、葉数や茎を増やし、株にボリュームを出したいときにも切り戻しは有効です。切り戻しを行う際は、葉のすぐ上を切ることで、見た目良く剪定することができます。

ただ、下葉がすべて落ちてしまい葉が一枚もない場合には、思い切って根元から切ってしまうことも可能です。そうすることで、より活発な新芽の発生が期待できます。

ポトスは、寒さにはそれほど強くない植物であるため、冬場の切り戻しは避けた方が良いでしょう。思わぬ重大な負担を株にかけてしまうことも考えられます。

加えて、ポトスに限ったことではありませんが、切り戻しに使用するハサミは清潔なものを用意しましょう。

殖やし方

ポトスは、切り戻しの際などにカットした短い茎を利用して、比較的簡単殖やすことができます。ポトスは発根が活発な植物であるため、株を殖やすのはそれほど難易度の高い作業ではありません。適期は植替え、切り戻しと同様、5~8月です。

2~3節の茎を半分ほど挿し木用土や水に挿しておけば、数週間から1か月ほどで発根します。それからもう1か月ほど様子を見て、根が十分に発達したら、観葉植物用土で、鉢に植えつけます。

こうした手順を踏めば、高い確率で根づかせることが可能ですが、初めから観葉植物用土に挿しておいても問題なく根づくことが多いと言えます。加えて、植替えと同様、活力剤であるメネデールを使用することで、発根や根づきをより良くする効果が期待できます。

○水を好むポトスは、必要に応じてたっぷりと水やりする。
○寒さは得意ではないため、冬の水やりは頻度を減らす。
○高い湿度を好むため、一年を通して霧吹きで湿度を補う。
○柔らかな日差しを好む。
○暖かい季節は屋外で管理できるが、冬は室内に取り込む。
○日陰でも育つ。※極端な日光不足は生育不良につながる(斑が消えてしまうことも)。
○一年に一度を目安に、生育が活発な時期に植替える。
○草姿が乱れたら切り戻しを行う。
○切ったつるを土や水に挿し、発根させ、比較的容易に殖やすことができる。
○管理作業はポトスの生育が活発な、5~8月が適期。

ポトスを鑑賞するポイント

ポトスの様々な魅力を楽しむための、ちょっとしたコツを紹介します。

ガラス瓶に挿す

ポトスを切り戻した際や殖やしたいとき、短い茎をガラス瓶に挿しておくと、ポトスのみずみずしい爽やかさをさらに感じることができます。できれば、挿しておくものの素材はガラスなど、なかの水や発生した根が鑑賞できるものがおすすめです。

ガラス製の花瓶が用意できなくても、ジャムなどの空き瓶でも十分です。キッチンなど、緑が欲しいけれどできれば土は置きたくないという場合にも、水挿しのポトスは活用できます。

ガラス瓶のなかで水分をたっぷりと湛えるポトスの緑と、勢い良く伸びる白い根のコントラストも美しいものがあります。

水滴を携えるポトスの葉

畑でサトイモが栽培されているところを見たことがある人はわかるかもしれませんが、サトイモは大きな葉に自分で吸い上げた水が溜まることもあるほど、勢い良く水を吸い上げます。

そして、ポトスはサトイモ科の植物であり、土中から水分を吸い上げる根の力もサトイモと同様に強い植物です。そのため、生育が活発な時期や湿度が高い時期など、葉先から吸い上げた水分が出てくることがあります。

ただ、ポトスの場合、葉先から出る水の量はわずかなので、部屋が水浸しになるようなことはもちろんありません。

ポトスの葉先に水滴がぷっくりとぶら下がる姿は、何とも言えず愛おしいものです。わずかな揺れで水滴が一斉に落ちる際、微かに揺れる葉に生命のみずみずしさが感じられるのではないでしょうか。

一年を通してポトスの水滴は見られますが、6月頃の、ポトスの活動が活発で、湿度が高く、まだそれほど暑さが本格的ではない時期により多く見られるでしょう。

○ガラス瓶を用いて水挿しにしたり、水滴をぶら下げる葉を鑑賞したりして、ポトスのみずみずしい生命力に癒される。

ポトスの品種

ポトスには非常に多くの園芸品種があります。そのなかでも代表的なものを5つ紹介します。それぞれの好みや空間の雰囲気に合わせて、ぴったりの一鉢を見つけましょう。

ゴールデンポトス

ポトスのなかでもっとも一般的と言える品種が、ゴールデンポトスです。ポトスの和名である黄金葛がゴールデンポトスを指すことからも、ポトスの代表格であることがわかります。ゴールデンポトスは、深い緑に黄色の斑が入った葉が特徴です。非常に丈夫な品種で、管理も殖やすのも簡単だと言えるでしょう。

パーフェクトグリーン

斑などの模様が一切入らない、深い緑色の葉が特徴的なポトスがパーフェクトグリーンです。丈夫で成長が早く、シンプルな雰囲気を求める際は、パーフェクトグリーンがぴったりでしょう。

マーブルクイーン

白い斑がたくさん入った柔らかな印象が特徴的な品種が、マーブルクイーンです。流動的な雰囲気を持つ美しい斑入りの葉は、ポトスのなかでも人気が高いでしょう。

一方、白い斑が多く入る分、葉に含まれる葉緑体が少なく、生長が遅いという特徴もあります。加えて、比較的、葉焼けや根腐れを起こしやすいため、日照や水やりには注意が必要です。

水を吸い上げる力はそれほど強くないため、葉先の水滴が現れる機会は少ないかもしれません。加えて、少々乾かし気味に育てることで、根腐れは予防できます。

ライム

ライムは、斑が入らない品種で、同時に葉全体が明るい黄色みがかかっているのが特徴です。活発に育ち、殖やしやすい品種であり、空間に明るい雰囲気を運んでくれます。

葉の色が薄いため、葉焼けを起こしやすい一面もあるため、日照には注意が必要です。光が入りにくい空間で、部屋を明るい印象にしたい場合など、ライムは効果的でしょう。

エンジョイ

一般的なポトスと比較して小ぶりな葉が愛らしく、可愛らしい雰囲気があります。葉の緑の部分と、斑の白い部分の境がはっきりしている、独特な斑の入り方もエンジョイの特徴です。

白い斑が入る分、ゴールデンポトスやパーフェクトグリーンと比較すると繊細な一面もありますが、マーブルクイーンなどの斑が多い品種と比較すると育てやすく感じるかもしれません。

○育てやすい品種(緑色の雰囲気)
・ゴールデンポトス
・パーフェクトグリーン
○斑が美しい品種(白色の雰囲気)
・マーブルクイーン
・エンジョイ
○爽やかな印象の品種(明るい黄緑の雰囲気)
・ライム

ポトスがある暮らし

ポトスの伸びやかなつるや美しい葉が醸し出す雰囲気は、みずみずしく、見る人の心を優しく潤してくれます。すで幅広い人に親しまれ、人気がある観葉植物であるため、決して目新しさや意外性がある植物ではないかもしれません。

しかし、長い間、多くの人からの支持を得続けるポトスには、それだけの魅力があるということです。もちろん、育てやすさや丈夫な性質が暮らしに取り入れやすいという点も大きな魅力でしょう。

しかし、園芸歴の長い、植物を育てることに精通した園芸玄人のような人たちが栽培している大切な植物のなかには、必ずと言って良いほどポトスが含まれています。

これは、珍しい品種を含むたくさんの植物を育て、大切にしている人から見ても、ポトスには独特の魅力や味わいがあるということの表れではないでしょうか。

つまり、ポトスは園芸初心者の人でも育てられる植物であると同時に、園芸歴を問わず、多くの人が空間に招き入れたいと感じる植物であると言えます。

緑がある暮らしは、何とも言えず良いものです。ふとしたとき、活き活きとした緑が目に映ると、深呼吸をしたような心持ちになります。

ポトスのみずみずしさは穏やかな水の流れを感じさせ、生長が旺盛な姿は胸が弾むような軽やかなテンポを感じさせてくれます。見る人によって感じ方は異なるかもしれませんが、その爽快な美しさは誰の目にも明らかです。

心にゆとりをもたらすはずの植物の世話に、かえって神経質になってしまうことが不安な人は、まずは丈夫で、ともに過ごす人の暮らしに寄り添ってくれるポトスから始めてみてはいかがでしょうか。

まとめ:丈夫で育てやすい優秀な植物「ポトス」

水やりが簡単、置き場所に融通が利く、丈夫な性質、という3つの条件を満たしているポトスは、植物を育てることに慣れていない人にも、比較的簡単に育てられる観葉植物です。

ポトスは、基本的な管理さえすれば、それほど神経質になる必要もなく、すくすくと元気に育ちます。空間の雰囲気に合わせて、緑が鮮やかな品種や、斑や縞の入った模様の美しい品種などを選ぶことができます。

また、タワー状に仕立てたり、高い位置に置いたり吊るしたりと、異なった仕立て方をすることで、インテリア的な目的や好みに合わせて多様な魅力を味わうことができるのもポトスの素晴らしさです。

一株のポトスから簡単に殖やすことができ、光があまり入らないような場所など、様々な空間で鑑賞が可能なポトスは、きっと暮らしに心地良い雰囲気を運んでくれるでしょう。

観葉植物に興味があるものの、育てられるか心配な人、どんな植物を選んだら良いかわからない人にとって、ポトスは素敵な選択になるはずです。